銀行に事業拡大のための融資を断られてしまった…
開業したいのに資金が足りない…
スピード感のある事業拡大や競合との差別化には、資金力の違いがポイントとなります。しかし創業間もない時期や、売上が支払われるまでの期間で資金不足に陥ることもあるでしょう。
そこで有力な資金調達の手段となるのが「ビジネスローン」。一般の融資よりもハードルが低く、用途も自由に使えるため、素早く事業拡大を進めるには効果的な手段です。
この記事では資金調達をしたい企業のために、数多くの金融資格を持つ私がビジネスローンについて解説します。
- ビジネスローンの基礎知識
- ビジネスローンのメリット・デメリット
- ビジネスローンの申請手順
- ビジネスローンを活用した成功事例
ビジネスローンを上手に活用して、スピード感ある事業拡大を実現しましょう。
FP1級などを持つ私が分かりやすく解説します!
ビジネスローンとは?
ビジネスローンとは、事業資金を調達するために金融機関から受ける融資です。ビジネスローンは事業資金専用のローンであるため、用途は次のような事業に関するものに限られます。
- 開業資金
- 設備投資
- 運転資金
- 取引先への支払い
ビジネスローンは事業専用であるため、法人や個人事業主が申し込みでき、個人の借り入れはできません。
借入先は「銀行」「クレジットカード会社」「消費者金融業者」であり、金利や借り入れ可能額などは金融機関によって異なります。
個人の私的な借り入れには使えないのですね!
そうです!
ビジネスローンは事業に関することにしか使えません。
ビジネスローンのメリット
事業専用のローンとして借りられるビジネスローンのメリットは次の5つです。
- 総量規制の対象とならない
- 最短即日に融資を受けられる
- 審査基準が甘く融資を受けやすい
- 担保や保証人の必要がない
- ネット上で完結できる
それぞれ詳しく解説します!
1.総量規制の対象とならない
ビジネスローンは総量規制の対象とならないため、より多くの融資を受けられる可能性があります。
総量規制とは貸金業法によって定められているルールの一つで「貸金業者は、本人の年収の1/3を超える貸付を行ってはいけない」というものです。
そのため、総量規制の対象となる融資を受ける場合、年収が450万円の人は150万円までしか借り入れできないことを意味します。
しかし、ビジネスローンはこの対象ではないため、年収の1/3より多い融資を受けられます。
多くの資金を費やせばビジネスの拡大が見込まれる際、ビジネスローンは有力な調達方法となるでしょう。
2.最短即日に融資を受けられる
ビジネスローンは、銀行融資や日本政策金融公庫などよりも早く融資を受けられます。金融機関によって変わりますが、一般的には借り入れまで2週間から1ヶ月を要するケースが多いでしょう。
しかしビジネスローンであれば、最短で即日、遅くとも1週間ほどで融資を受けられます。
「今すぐ設備投資しないといけない」「売上の入金がある前に資金が必要となった」という際は、ビジネスローンを検討しましょう!
最短即日は驚きです!
ビジネスはスピードが肝ですからね。
3.審査基準が甘く融資を受けやすい
銀行の融資と比べると、ビジネスローンの審査は甘く、融資を受けやすいと言われています。そもそもビジネスローンは、銀行の融資を受けられなかった人に向けたサービスのため、審査基準を下げています。
また、金融機関が独自で審査基準を設けているため、たとえ赤字でも黒字化する見込みがあれば融資を受けられる可能性があるでしょう。
4.担保や保証人の必要がない
金融機関や日本政策金融公庫から資金調達するときは原則として担保や保証人が必要ですが、ビジネスローンは担保や保証人を必要としないケースがほとんどです。
個人事業主や中小企業は担保に入れられるほどの資産がなかったり、保証人を探すのに時間がかかったりすることが多いですが、その手間を省けるのは大きなメリットと言えます。
5.ネット上で完結できる
多くのビジネスローンはネット上で申し込みから融資までを完結させられるため、利便性に優れています。
銀行融資などに申し込む際は、来店して面談を行わないといけません。それだけでなく、面談用に決算書や質問に対する回答を準備しなくてはいけないため、手間が増えてしまいます。
来店不要かつ即日ネットで完結できるのは、ビジネスローンの大きな魅力です。
来店不要だと時間を効率的に使えますね!
\即日融資も可能!/
ビジネスローンのデメリット
ビジネスローンを借りる際は、事業に支障をきたさないためにデメリットも知っておかなくてはいけません。ここではビジネスローンのデメリットを3つお伝えします。
- 金利が高い
- 借入可能額が低い
- 将来の融資に影響する
ビジネスローンを借りて財務状態を悪くしないようにしましょう!
1.金利が高い
銀行や日本政策金融公庫からの融資は0%台~4%ほどの金利で受けられるのに対し、ビジネスローンは15%ほどとなる可能性があります。
しかし金利が銀行などよりも高いからこそ、銀行で断られた人でもビジネスローンなら融資を受けられるのです。
長期的な返済を考えると負担は大きくなりますが、短期的な資金調達や入金の見込みがある時点での借り入れであれば、経営を圧迫しすぎることなく返済できるでしょう。
短期間の借り入れでも返済プランは大切です!
2.借入可能額が低い
ビジネスローンは担保や保証人を必要としない分、銀行などと比べて借入可能額が低い傾向にあります。審査結果や金融機関によって異なりますが、借入可能額は数千万円ほどとなるケースが多いでしょう。
金融機関によっては不動産を担保に入れることで1億円の借入が可能となるプランもあるため、多額の資金を必要とするときは担保や保証人も含めて検討することがおすすめです。
3.将来の融資が減る恐れがある
ビジネスローンを利用すると借入先を決算書に記載するため、将来融資を受けたいと思ったときに融資枠が減る恐れがあります。「ビジネスローンを利用したということは、業績が悪く銀行の融資が下りなかったのでは?」と考えられるからです。
その際は「創業間もなく、業績が安定していなかった」「すぐに資金が必要で、短期間での返済目途が立っていた」など、明確な根拠を持って答えられるようにしましょう。
借りやすいからといって、むやみに借りてはいけませんね。
ビジネスローンの申請手順
ビジネスローンをスムーズに申請できるように、一般的な申請手順をお伝えします。
- 審査申し込み
- 審査
- 融資条件の提示
- 融資契約の締結
- 融資の実施
イチから丁寧に解説していきます!
金融機関に対して融資の申し込みを行います。申込手段は、電話やネットの専用フォームから行うケースが多いでしょう。
申込時には必要書類を提出します。提出書類は金融機関から指示されますが、一般的に必要とされる書類は次のとおりです。
- 本人確認書類:運転免許証や健康保険証など
- 収入証明書:確定申告書など
- 事業関連書類:決算書、事業計画書、登記簿謄本
金融機関が申し込み内容を審査します。金融機関独自の審査方法や審査基準がありますが、詳細は公開されていません。
即日審査結果が出ますが、場合によっては日をまたいだり面談が必要となったりするケースもあります。
審査結果に基づき、金融機関から融資条件が提示されます。提示される条件は金利や返済期間、借り入れ限度額などです。
融資条件に合意した場合、融資契約を締結します。融資契約には融資金利や返済期間、返済方法などが明記されています。
融資契約が成立した場合、融資金が口座に振り込まれます。借り入れた資金は、事業資金や設備購入、在庫購入などに使用します。
とにかく早く融資を受けられるのが、ビジネスローンの特徴です!
ビジネスローンを利用する際の注意点
ビジネスローンを利用する際には、以下のような注意点が3つあります。
- 借り過ぎに注意する
- 無理のない返済計画を立てる
- 利息や手数料に気を付ける
後悔の無い借り入れのために、しっかり理解してください!
1.借り過ぎに注意する
審査が甘いからといって、必要以上の融資を受けてはいけません。
返済負担が増加するのはもちろんですが、金融機関に事業計画書を提出した際に「不必要な額の借り入れを検討している」と判断され、融資が下りない可能性も考えられます。
金融機関によっては事業計画書が必要でない場合もあります。しかし借入検討時には、借り過ぎを防ぐために事業計画書を作成することがおすすめです。
2.返済計画を立てる
借り手から返済計画を立てるのではなく、借りる前に返済計画を立てましょう。
毎月の固定費や売上予測、融資によって見込まれる利益などを把握して返済計画を立てることが大切です。
返済に遅れが生じると、より多くの利息を支払う必要性が出てきます。最悪の場合、資産の差し押さえや、信用情報に傷がつくこともあるでしょう。
3.利息や手数料に注意する
借り入れ前には、必ず金利や手数料などの融資条件を確認しておきましょう。
借入額だけで考えると毎月の返済は問題なくても、金利を含めると財務状態が厳しくなるケースも考えられます。
特に長期で返済を考えている場合、ビジネスローンは金利が高い傾向にあるため注意が必要です。
とにかく事前に具体的な返済計画を立てるのが重要ですね。
ビジネスローンの利用がおすすめなケース
ビジネスローンの利用がおすすめであるケースを3つ紹介します。
- すぐに融資が必要なとき
- 銀行に行くほどの額の融資でないとき
- 保証人や担保が準備できないとき
当てはまるときはビジネスローンを検討しましょう!
すぐに融資が必要なとき
すぐに融資が必要な場合にビジネスローンはよく利用されます。
銀行融資などは、融資を受け取るまでに2週間~1ヶ月ほどの期間が必要です。もし審査に通らなかったならば、さらに受け取りまでの期間が延びるでしょう。
ビジネスローンであれば最短で即日融資を受けられます。万が一、審査に通らなくてもすぐに他の金融機関に相談が可能です。
すぐにでも融資が必要なときは、ビジネスローンを検討しましょう。
銀行に行くほどの額の融資でないとき
1億円もする融資額などは銀行融資を検討するケースが多いですが、50万円などの額である場合はビジネスローンも選択肢に入ります。
事業用の融資としては少額のため、少額の借り入れのために1ヶ月も要したり、多数の資料を準備したりする手間が割に合わないからです。
必要な額と借り入れに要する手間のバランスを考慮して、ビジネスローンを選択するのは効率的な判断と言えます。
保証人や担保が準備できないとき
「保証人を立てられない」「担保に入れるものが無い」といった場合は、ビジネスローンを活用しましょう。
銀行融資では保証人や担保が基本的に必須です。個人事業主や設立したばかりの企業は、保証人や担保を準備するのが難しいときもあります。
その際は、保証人や担保が無くても借りられるビジネスローンがおすすめです。
ビジネスローンを活用した成功事例の紹介
銀行から融資を断られた会社が、ビジネスローンを利用して成功した事例は数多くあります。その中でも有名な事例を2つ紹介します。
成功事例1:製造業A社がビジネスローンを活用して新製品の開発
ある製造業の会社は新製品開発のために資金調達をしようとしましたが、銀行から融資を断られてしまいました。
しかし、同社は諦めずにビジネスローンを利用することを決定し、金融機関から必要な資金を調達することに成功。その後、新製品が市場に出回り大きな話題となりました。
この成功により、同社は新たなビジネスチャンスを掴むことができています。
成功事例2:某レストラン経営者がビジネスローンを活用してて店舗拡大
ある小規模のレストラン経営者は、店舗拡大に必要な資金を銀行から融資してもらえず、資金調達に苦慮していました。そこで同経営者はビジネスローンを利用することを決定し、金融機関に申請。申請には時間がかかりましたが、最終的に必要な資金を調達することに成功しました。
ビジネスローンを利用したことで、同経営者は店舗拡大を実現することができています。また、店舗拡大に伴い新しい従業員を採用することもでき、雇用創出にも貢献しました。この成功により、同レストランは大きな飛躍を遂げ、地域の人気店として認知されるようになったのです。
銀行から融資を受けることができなかった場合でも、ビジネスローンを利用することで事業の拡大や成長を実現することができます。ただし、利用条件や返済計画についてしっかりと理解し、借り入れ金額や利用期間を最適化することが必要です。
よくある質問
- ビジネスローンの審査にはどのような書類が必要ですか?
-
一般的に必要な書類は以下のとおりです。
- 申込書
- 法人登記簿謄本
- 決算書
- 事業計画書や経営計画書
- 税務署からの確定申告書の提出証明書
- 前年度の税務署からの納税証明書
- ビジネスローンは個人事業主でも借りられますか?
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借りられます。金融機関によって異なりますが、株式会社オージェイは個人事業主でも借り入れできるプランがあります。
- ビジネスローンの利息は税金の控除対象になりますか?
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利息が支払われることで事業の費用として計上できるため、所得税や法人税の控除になる場合があります。
- ビジネスローンの返済期間はどのくらいですか?
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返済期間は金融機関によって異なります。一般的には1年から10年程度の期間で設定されています。
- ビジネスローンを利用する場合、信用情報に問題があると審査に通りにくいですか?
-
信用情報に問題がある場合、審査に通りにくくなることがあります。しかし金融機関によって審査基準が異なるため、必ずしも通りにくいとは限りません。
まとめ
ビジネスローンは、起業や事業拡大に必要な資金調達の手段の一つです。ただし無理のない返済計画を立て、利息や手数料に注意して利用することが重要です。
迅速に融資を受けることができ、資金調達の用途が自由なビジネスローンを上手く活用して、事業拡大に役立てましょう。
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