募集広告を出してもなかなか来てもらえない、どうしよう・・・
建設業って労働環境が厳しくて昔気質のイメージがあるから・・・
と人材確保に悩んだり、敬遠している人もまだまだ多いのではないでしょうか。
建設業界は人手不足に悩まされており、多くのプロジェクトが進行中ながら十分な労働力が確保できずに遅れが生じるケースが増えています。また人手不足は賃金上昇や労働時間の増加にも繋がって、業界全体に悪影響を及ぼしています。
人手不足によって建設業界の経営状況も悪化していて、労働力の確保が困難になると受注できる案件数や業務の効率が低下し、企業の収益性が悪化することも少なくないでしょう。
さらに経営状況の悪化は企業の将来性への不安を招き、新たな人材の採用が難しくなる悪循環が生じています。
この記事では、建設業界が抱える課題や人材採用のコツについて分かりやすく解説していきます。
FP1級の資格を持ち金融のプロである私が、建設業界における人手不足の現状とその対策についてポイントを解説します!
建設業界が抱える問題
建設業界が抱える問題について、以下にポイントをまとめました。
- 高齢化と技術者不足
- 若者の建設業離れ
- 労働環境と労働時間の問題
- 技術革新との取り組み
各問題のポイントをそれぞれ見ていきましょう!
高齢化と技術者不足
建設業界では、高齢化が進んでベテラン技術者の引退が相次いでいます。
これにより、技術者不足が深刻化してプロジェクトの遅延や品質低下に繋がるリスクが高まっています。
若者の建設業離れ
一方で若者は建設業に対してあまり関心を示さず、ほかの職種への進出が増えています。
これは過酷な労働環境や労働時間の長さが原因のひとつであり、建設業界に新しい人材が流入しづらくなっています。
労働環境と労働時間の問題
建設業界は伝統的に過酷な労働環境と長時間労働が一般的であり、労働者の健康や安全が損なわれることがあります。
また、長時間労働が続くと労働者の効率が低下して、経営効率にも悪影響を与えることがあります。
技術革新との取り組み
建設業界は技術革新に対する取り組みが遅れがちであり、新しい技術や機器の導入が進んでいません。このため効率性や安全性が低く、人材の魅力がさらに低下しています。
また、技術革新が進まないことで競争力が失われ、経営悪化につながるリスクがあります。
たしかに建設業界って、労働環境が厳しいけど割に合わないという昔のイメージが払拭できていないかも、ですね。
まずは安心して働けるための労働環境の整備や技術革新を進めて、業界全体でイメージアップを図ることが大事になってきますね。
労働環境を改善するための費用やAIなどの技術導入による設備投資で資金繰りが厳しくなりがちです。そんな時はビジネスローンを検討してみましょう!詳細はこちらの記事をご確認ください。
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建設業界における人材採用のコツ
建設業界における人材採用のコツを、いくつかのポイント毎に詳細をまとめました。
- 魅力的な待遇でアピール
- 給与・福利厚生の向上
- キャリアアップ支援制度
- 労働環境の改善
- 安全性の向上
- 労働時間の見直し
- 採用戦略の変革
- 学生向けのインターンシップや勉強会
- 転職者支援制度
- 技術革新への取り組み
- AIやロボット技術の導入
- 研修制度の充実
各項目ごとに、詳細を順に見ていきましょう!
魅力的な待遇でアピール
まずは、ここで働きたい!と思ってもらえるような待遇面での訴求について解説します。
給与・福利厚生の向上
優秀な人材を引き寄せるためには、給与や福利厚生を競争力のあるレベルに設定することが重要なので、業界平均を調査して適切な給与水準を設定しましょう。
また、福利厚生制度の充実化にも取り組むことで、働く意欲を高めることができます。
キャリアアップ支援制度
建設業界で働く人々にとって、キャリアアップの機会があることが大きな魅力となります。
資格取得やスキルアップのための研修制度を設けることで、人材が自己成長を望む環境を提供しましょう。
魅力的な給与や福利厚生も大切ですが、将来成長ができるようにキャリアアップのイメージができるかも重要になってきますね。
労働環境の改善
次に、ここでなら安心して働ける!と思ってもらえるような環境面での訴求について解説します。
安全性の向上
労働者の安全を確保することは、建設業界において最優先事項です。
安全対策の強化や従業員への安全教育を徹底することで、労働者が安心して働ける環境を整えましょう。
労働時間の見直し
長時間労働が一般的な建設業界ですが、働き方改革に取り組むことが求められています。
労働時間の短縮やフレックスタイム制度の導入など働きやすい環境を整えることで、人材の確保と定着が期待できます。
特に建設業界は危険と隣り合わせのイメージがあるので、安全面への配慮は最優先事項です。その次に、働きやすいような社内制度を整備しましょう!
採用戦略の変革
また、ここ働きたい!と思ってもらえるような採用面での訴求について解説します。
学生向けのインターンシップや勉強会
建設業界に新しい人材を確保するためには、学生向けのインターンシップや勉強会を開催することが有効です。
大学や専門学校との連携を強化し、業界の魅力や将来性をアピールすることで、若い人材の関心を引きつけることができます。
転職者支援制度
ほかの業界から転職してきた人材も建設業界に適した人材である場合があるので、そのような人材を確保するために、転職支援制度を導入することが有効です。
転職者のスキルや経験を最大限に生かすポジションを用意し、スムーズな職場移行をサポートすることで、人材の確保と定着に繋げることができます。
人手不足の問題はどの業界でも深刻なので、その中から選んで貰うためには、業界のイメージアップや待遇、環境の改善など複数の対策が必要ですね。
技術革新への取り組み
最後に、業界としての魅力を上げていくための訴求について解説します。
AIやロボット技術の導入
建設業界における技術革新には、AIやロボット技術の導入が求められています。
建設現場においては、人手不足を補うためにロボット化や自動化が進められ効率的で正確な作業が可能になっており、AIによる予測保全や作業の最適化により、品質や安全性の向上にもつながっています。
研修制度の充実
建設業界で働く人材のスキルアップや資格取得は業界全体の発展に繋がり、そのためには研修制度の充実が必要です。
例えば、技術者向けの研修プログラムや現場監督の能力向上のためのトレーニングプログラムを用意することで、効果的な人材育成ができて、従業員が技術や業務知識を習得しやすい環境を整えることで、定着率の向上にもつながります。
技術的な効率化と社内環境の整備の両輪で進めていくことが、人材確保においては重要になってきますね。
ただその分、設備投資や社内環境の整備にそれなりの費用がかかってくるので、計画的な資金繰りが必要になりそうですね。
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よくある質問
建設業界の人材不足の問題について、よくある質問とその回答をご紹介します。
気になる項目を順に確認していきましょう!
- 建設業界の2025年問題って何なの?
-
建設業界への時間外労働の罰則付き上限規制適用が2024年4月1日に迫っている中、
- 超高齢化社会で若い世代の働き手の減少
- ベテラン層の大量退職による人手不足
- 日本のインフラや民間建築物の老朽化
などの課題が山積しています。
また建設事業の許可事業者数も1999年の60万人から、2021年前末には約47万人と減少していて、事業者自体も年々減っている現状です。
- 建設業界の人材不足の要因で、そのほかの要因にはどんなものがあるの?
-
本記事で挙げた内容以外では、
- 賃金の低さやピーク年齢の若さ
- 建設業界ならではの慣習(職人文化やパワハラなど)
- アナログな経営状況(特にペーパーレス問題)
などが挙げられます。
建設業界の賃金ピークは45~49歳でマネジメント層の評価が低く賃金が上がりにくいのと、特にペーパーレス化の遅延は懸案事項になっていますね。
- 建設業界のイメージアップのポイントって何なの?
-
建設業界のイメージアップのためには、業界が抱える課題解決も重要ですが、それと並行して魅力を伝えていくことも欠かせません。
国土交通省でも「日本の国土・まちをつくる・まもる」を前提に、リブランディングやイメージアップ戦略を進めています。
それだけではなく建設業者それぞれでも、より親しんでもらえるような施策を進めることが大事になってくるでしょう。
SNSを駆使した現場で働く人に役立つ情報提供や建設現場の動画配信などを行って、距離感を縮めて親しみを持ってもらうことがまずは重要ですね。
イメージアップの戦略や広報活動は自社だけでの対応には限界があるので、専門家との協力や業界内でも連携して進めるのがおすすめです。
イメージアップ戦略にかかる費用の資金調達をする場合は、ビジネスローンやファクタリングも選択肢に入れることをおすすめします。詳細はこちらの記事をご確認ください。
建設業界が抱える問題と人材採用のコツを金融のプロが解説のまとめ
この記事では、建設業界が抱える問題や人材採用のコツをご紹介してきました。今後の展望については、以下のポイントが重要になってきます。
- 人材不足の解消への取り組みが経営改善につながる
- 適切な人材採用が業界全体の発展に寄与する
- 業界全体での連携が今後の課題
まとめとして再度一緒にポイントを確認しましょう!
人材不足の解消への取り組みが経営改善につながる
建設業界における人材不足は、業界全体の経営に大きな影響を与えています。
人材の確保・定着に向けた取り組みは、経営改善につながる重要な要素となります。
適切な人材採用が業界全体の発展に寄与する
建設業界は、技術革新や人口減少などの課題がありますが、適切な人材採用によって業界全体の発展が期待されます。
人材育成や労働環境の改善など、人材確保に向けた取り組みを進めることで、業界全体が発展することができます。
業界全体での連携が今後の課題
建設業界における人材不足の解消には、業界全体での連携が欠かせません。
技術革新の推進や教育・研修プログラムの充実、労働環境の改善など共通の課題に取り組むことで、業界全体の発展につながる取り組みが求められています。
ロボットやAIの力を駆使して人手不足の解消や環境改善に努めて、業界のイメージをよくしていって人材を集めたいところですね。
社内環境の整備やAI技術の導入などで資金繰りで困ったときは、ビジネスローンやファクタリングを検討しましょう!
まずは無料で相談ができるので問い合わせてみるのがおすすめです。詳細はこちらよりご確認ください。