人手がなかなか確保できないなぁ…
新しい事業を展開したいけど、人手が足りないからチャレンジできない…
このような悩みや問題を抱えている事業主の方も多いのではないでしょうか?
近年、日本では少子高齢化の影響から人手不足が深刻化しています。
人手不足から倒産に追い込まれている企業も増えており、今後労働者人口が増えていく日本において、人手不足の状況を放置するのは非常に危険です。
こちらの記事では、人手不足による倒産が増加している背景や企業が取るべき対策、運転資金を確保するための方法などを紹介していきます。
FP1級や社労士資格を保有して企業の経営コンサルなどを行っている私が、わかりやすく解説していきます!
人手不足による倒産の現状
帝国データバンクが発表した報告によると、人手不足による企業倒産が増加しています。
「人手不足倒産」は、2022年度において146件(前年度118件、23.7%増)となっており、業種別では
- 建設業:41件
- 運輸業:26件
上記の2業種が多く、特に「運輸業」は前年から2倍以上増加しています。
人手不足や賃上げによる利益の圧縮などの悪影響が絡んでおり、今後も人手不足による倒産が増えることが見込まれるでしょう。
前々から建設業と運輸業は人手不足が叫ばれていましたね…
いずれも、日本のインフラと物流を支えている業種で、倒産が相次ぐのは国としても大きな問題です。
企業が直面している課題
少子高齢化や人件費の上昇など、多くの企業が事業を運営するにあたって課題を抱えています。
以下で、企業が直面している課題を解説していきます。
- 労働力確保の難しさ
- 賃金上昇による経営負担
労働力確保の難しさ
人手不足が深刻化する中、企業は労働力の確保が難しくなっています。
特に、若年層の働き手不足や高齢化による労働人口の減少が、企業の採用活動に大きな影響を与えているのが現実です。
労働力人口の減少に伴い、人材獲得のための競争が激化することから人件費が高騰しています。
新卒採用や中途採用において、人材を確保するためには魅力的な条件を提示することが求められます。
経済的な体力が乏しい中小企業にとって、人件費の高騰や人手不足による収益力の減少は死活問題です。
賃金上昇による経営負担
労働力確保のために賃金を上げることは、経済を回す上で非常に重要です。
しかし、企業にとって賃金の上昇はコスト増になるため、経営負担も無視できません。
特に、中小企業では賃金上昇によって利益が圧迫され、経営が困難に陥ってしまい倒産を余儀なくされるケースもあります。
- 最低賃金の上昇
- 賃上げの圧力
- 人手不足解消のための賃上げ
など、様々な要素が企業経営に様々なプレッシャーを与えています。
人手不足倒産を避けるために企業に求められる対策
人手不足が起こると、事業運営に重大な影響を及ぼします。
以下で、人手不足倒産を避けるために企業に求められる対策を解説していきます。
- 従業員確保・育成
- 給与体系の見直し
- 労働環境の改善
- 適切な資金調達
従業員確保・育成
企業は、労働力不足に対処するために従業員の確保や育成に力を入れることが求められます。
- 採用活動の強化
- インターンシップの充実
- 新卒採用における研修プログラムの強化
- 魅力的な職場環境作り
- 社員のスキルアップやキャリアアップをサポートする取り組み
- メンター制度の導入
- 柔軟な勤務体系の導入
- 外国人労働者の受け入れ拡大
事業を維持しつつ、収益力を高めるためには人手が欠かせません。
柔軟な働き方を推進し、多様な働き手が活躍できる環境づくりにも注力して人手を確保することが重要です。
給与体系の見直し
人材を確保し、社員のモチベーションを高めるために給与体系の見直しも検討することも大切です。
- 業績に応じたインセンティブ制度の導入
- 社員のスキルアップを促す資格手当
- 成果報酬手当の導入
従業員の働きが適切に評価される給与体系を構築することで、人手不足を解消する効果が見込まれます。
労働環境の改善
労働環境の改善として、下記のような取り組みが挙げられます。
- 労働時間の短縮
- フレックスタイム制度の導入
- テレワーク・リモートワークの推進
- 労働者の健康・福利厚生の向上
労働時間を短縮することで、社員がワークライフバランスを実現して人生の充実度を高めることができるでしょう。
また、テレワークやリモートワークは通勤時間を削減し、柔軟な働き方を実現できるメリットがあります。
社員が心地よく働けるような環境作りが求められているんですね!
待遇や福利厚生を充実させれば、社員満足度が高まり離職率も低下しますね。
適切な資金調達
人手を確保し、魅力的な職場環境を作るためには設備投資資金が必要になります。
手元の資金だけで対応するのが難しい場合は、融資などを活用して資金調達しなければなりません。
- 金融機関からの融資
- ビジネスローンの活用
- ファクタリングの活用
まずは、金利を抑えて借り入れができる金融機関で相談するといいでしょう。
金融機関で融資を断られてしまった…
という場合は、柔軟に審査を行ってくれるビジネスローンや、売掛金を売却して資金調達できるファクタリングを活用しましょう。
金融機関以外にも資金調達する方法はあるんですね!
ビジネスローンやファクタリングは最短即日で資金調達できます。資金繰りに苦しいときや事業投資の資金を確保したいときに活用しましょう!
よくある質問
- 人手不足を解消するために必要なことは何ですか?
-
人手を集めるための工夫が欠かせません。
従業員確保・育成方法- 採用活動の強化
- インターンシップの充実
- 新卒採用における研修プログラムの強化
- 魅力的な職場環境作り
- 社員のスキルアップやキャリアアップをサポートする取り組み
- メンター制度の導入
- 柔軟な勤務体系の導入
- 外国人労働者の受け入れ拡大
客観的に見て、従業員から「働きたい」と思ってもらえるような職場環境を作ることが重要です。
- 銀行融資が断られた場合でも、職場環境を改善するための資金を用意する方法はありますか?
-
ビジネスローンかファクタリングの利用が挙げられます。
いずれも最短即日で資金調達でき、採用するための資金や職場環境を改善するための資金に充てることが可能です。
人手不足を解消するために、事業投資をケチるべきではありません。
- 人手不足が深刻化するとどうなる?
-
最悪の場合、倒産します。
人手不足が起こると…- 残った社員の労働時間が増える
- 休暇取得数が減る
- 能力開発機会が減る
- ワークライフバランスが崩れて不満が募る
- さらに離職者が増える
- 事業が回らなくなる
実際に、人手不足の倒産は増えていることから、早い段階で手を打つことが重要と言えるでしょう。
まとめ
人手不足は事業に重大な影響を与えており、データ上からも倒産件数が増加しています。
企業が人手不足の倒産を回避するためには、従業員の確保・育成や給与体系の見直しに着手することが重要です。
また、従業員が働きやすい環境を作り、離職率が低い職場を作ることができれば徐々に人手不足を解消できるでしょう。
また、採用活動の拡大や職場環境の整備に回せる手元資金が無い場合は、ビジネスローンやファクタリングの活用がおすすめです。
事業を拡大するために「人材への投資」は欠かせません。
人手不足の状況を無視すると、いずれ事業は破綻するでしょう。そうならないためにも、早い段階から魅力的な職場作りを進めていきましょう。