物価がずっと上がり続けているけど、このままだと電気代が心配で夏場にクーラーをつけるのが怖くなってきた・・・
食品の値段も高くなっていて、頼まれてマヨネーズを買って帰ろうとしたら300円以上したので驚いたなぁ・・・
など、41年ぶりの歴史的な物価上昇に、頭を抱えている人も多いのではないでしょうか。
昨年度の全国の消費者物価指数は、41年ぶりの歴史的な上昇を記録しました。
エネルギー価格の高騰や食料品の値上げがおもな要因で家計への負担が増加しており、これに対処するための個人や政府の取り組みも紹介されています。
この記事では、消費者物価指数の上昇背景や家計への影響、対策、政府や自治体の取り組みなどについて詳しく解説していきます。
FP1級や社労士などの資格を持つ金融のプロの私が、分かりやすく解説してきますね!
41年ぶりの歴史的な消費者物価指数上昇
昨年度の全国の消費者物価指数は、変動の大きい生鮮食品を除いて、前の年度よりも3.0%上昇しました。
これは、第2次オイルショックの影響が残る1981年度以来、41年ぶりの歴史的な上昇幅です。
この上昇は、国際的なエネルギー価格の変動や為替レートの変化、さらには国内外の経済状況や需要の増加など、複数の要因が絡み合って引き起こされています。
特に、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界経済の混乱や、原油価格の上昇が影響しているでしょう。
長いこと生きているけど、ここまで物価が上がり続けたことは今までなかった気がするなぁ・・・
エネルギー価格の高騰と歴史的な円安の影響
上昇の背後には、エネルギー価格の高騰や歴史的な円安の影響が大きく寄与しています。
具体的には、都市ガス代が24.4%、電気代が15.3%上昇しており、エネルギー価格の高騰は、国際原油価格の上昇や、天然ガス価格の高止まりが要因として挙げられるでしょう。
また、歴史的な円安もエネルギー価格の上昇に拍車をかけており、輸入エネルギー資源の価格が国内での価格に直接影響を及ぼしています。
さらに、再生可能エネルギーへの移行が進む一方で、火力発電所の燃料費や送配電コストの上昇も、電気代の増加につながっていると指摘されています。
2021年度の日本における火力発電(天然ガス・石炭・石油など)の割合はは71.7%あるので、その負担は大きいですね。
食料品の値上げが相次ぐ
原材料高や輸送費の上昇などの要因で食料品でも値上げが相次いでおり、特に、食用油が34.1%上昇し、食パンも11.4%上昇しています。
さらに、乳製品や卵、肉類なども値上がり傾向にあり、これらの食料品価格の上昇は、国際的な穀物価格の高騰や、新型コロナウイルスの影響で生産・物流が滞ることによる供給不足が原因です。
また、円安の影響で輸入食材のコストが上昇し、今まさに、国内の食品メーカーや小売業者が価格転嫁を余儀なくされる状況になりつつあるでしょう。
特に飲食店などは、原材料がどんどん上がるけど、価格転嫁がなかなかできずに苦しい経営状況が続いていますよね。
家計への負担増と対策
物価高による家計への負担は、前の年度よりおよそ10万円増えたと試算されています。
この状況は今後も続く可能性があり家計に対する影響が懸念され、物価高騰による家計への負担増加を軽減するための対策として、以下が考えられます。
- 省エネルギーを意識した家電製品や照明器具の使用
- 節水や温水の使用を控えることによる水道光熱費の削減
- 安価な食材を活用した食生活の見直し
- 節約につながる生活習慣の改善(例:無駄遣いの減少、買い物の計画的な行い方)
- 消費税還元制度やポイント還元などのキャンペーンを活用する
以上の対策を取り入れることで、物価高騰による家計への負担を軽減することができるでしょう。
買い物ひとつにしても、週に一度安い時にまとめ買いをして、なるべく無駄なものを買わない人が増えていますね。
でもやっぱり、物価の上昇に合わせて収入自体も増えていかないと、節約では限界があるのがか厳しい真実なんですよね・・・。
政府や自治体の取り組み
物価高騰に対応するため、政府や自治体もさまざまな取り組みを行っています。
例えば、低所得者向けの給付金支給や、生活必需品に対する補助金の拡大が検討されており、地域によっては、家計への負担軽減を目的とした割引券やクーポンの発行が行うケースもあります。
これらの取り組みを適切に活用することで、家計への負担を少しでも緩和することが期待できるでしょう。
でも一時的なばら撒きで給付金や補助金を貰っても、付け焼刃で根本的な解決にはならないんだよなぁ・・・
やはり賃金自体を上げていくような動きを政府主導で執っていかないと、その場しのぎの先送りになってしまいますね・・・。
よくある質問
41年ぶりの歴史的な物価上昇について、気になる質問をまとめました。
- 物価高とインフレの違いって何なの?
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イメージで言うと、インフレという現象のなかに物価高が含まれる感じですね。
商品やサービスの値段は、基本的にそれを買いたいという動きである需要と、売る動きである供給のバランスで決まってきます。
一般に需要が供給を上回れば物価は上がります(これがインフレです)。
反対に、供給より需要が小さくなれば、物価は下がります(これがデフレです)。
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- 円安になるとなぜ、物価が上がるの?
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大きな理由は、円安による輸入コストの増加です。
日本は原材料や燃料の多くを輸入しているので、円安だと同じ商品を買うにも多くの円を払うことになり輸入コストが増加して、それが商品価格に上乗せされてしまいます。
例えば、ラーメンの麺は、小麦を輸入に頼っていることが多く、原料高のため仕入れ値もだいぶ上がってきています・・・。
- 円高と円安、どっちがいいとかあるの?
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円高と円安は置かれた立場によって善し悪しが分かれます。
一般的に大幅な円安は、個人にはデメリットが大きく、輸出企業にはメリットにつながりやすいでしょう。
円安ですと、食品や生活必需品は値上がりするので、家計に大きな打撃を与えます。
まさに今は、個人にはデメリットの多い円安の状態に加えて、賃金はなかなか上がらないので、2重苦の状態ですね。
まとめ
昨年度の全国の消費者物価指数は41年ぶりの歴史的な上昇を記録し、エネルギー価格の高騰や食料品の値上がりが家計への負担増加につながっています。
家計への影響を軽減するため、省エネルギーを意識した生活や節約に取り組むことが重要です。
さらに、消費税還元制度やポイント還元などのキャンペーンを活用することで、一時的ではありますが、負担を軽減することができるでしょう。
簡単な道ではないですが、世界で戦える主要産業を育てて発展させていくことしか道はなさそうですね・・・。
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