【ホリエモン劇場】楽天銀行の新規株式公開(IPO)について金融のプロが解説します!

楽天銀行のIPO
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楽天銀行が新規株式公開(IPO)をしたけど、思うような資金調達はできたのかしら・・・?

このままだと楽天経済圏は崩壊しちゃうんじゃないのか・・・?

と楽天グループの今後について不安に思っている方は多いのではないでしょうか。

楽天銀行が4月21日(金)に東京証券取引所プライム市場に株式上場をします。

最近の経営状況などから投資家に足元を見られて、公開価格は当初の計画から3割低くなり、親会社の楽天グループはまさに最悪のタイミングで株式を手放すことになりました。

この記事では、ホリエモンの解説を軸にして、楽天銀行IPOについての解説や、楽天モバイルの撤退を検討せざるを得ない理由について解説します

FP1級や証券外務員一種などの資格を持つ金融のプロの私が、ポイントを分かりやすく解説します!

楽天グループの問題だけでなく、モバイル通信事業への新規参入の難しさや今後のモバイル衛星通信の展望など、参考になることが多いので、ぜひご一読ください。

目次

楽天銀行IPOについての解説

楽天銀行IPOについての解説
楽天銀行IPOについての解説

楽天銀行は、新規株式公開(IPO)を行うことが決定しました。

楽天銀行は100%楽天の子会社で、ネット銀行としての地位を確立しており、預金残高は住信SBIネット銀行を抜いてネット業界1位の9兆円を誇っています。

しかしながら、経営状況などで投資家から足元を見られてIPOの条件が厳しく、株価収益率PRは平均よりも低く需要の低迷もあって、株価が下落しています。

さらに、楽天は数千億円の社債を発行しており、償還期限が来ることによって、追加の資金調達がさらに難しくなる可能性があります。

このような状況から、楽天経済圏が崩壊する可能性も指摘されています

IPOの条件

  • 仮条件は1300円から1400円の範囲で、上限が1400円
  • 時価総額は約2380億円
  • 手取り金は717億5500万円(当初の計画より300万円ほど安い)

問題点

  • 株価収益率PRが銀行の平均よりも低い(8.8倍)
  • 償還期限が来る社債があり、追加の資金調達が難しくなる可能性がある
  • モバイル事業の展開も難しい
  • 海外事業の買収も失敗している(2~3番手の買収が多いため)

課題

  • IPOの成功が、楽天経済圏の存続に不可欠である
  • 楽天が新しいビジネスモデルを模索する必要がある
  • 楽天が他社との提携や新規事業の開発に注力する必要
  • 海外事業の失敗を反省し、今後のM&Aに慎重に取り組む必要がある

モバイル事業は、既存キャリアを持っている人を引きはがすネタがないんだよな。楽天ポイント以外にも、今はいろいろあるし。

海外事業も成果が出ていないようですし、何より今の楽天のプランに乗り換えて得をする人が少ない状況なのはイタイですね。

楽天モバイルの撤退を検討すべき理由

楽天モバイルの撤退を検討すべき理由
楽天モバイルの撤退を検討すべき理由

現在、楽天モバイルの最大の魅力は2,980円で使い放題という価格設定ですが、他のキャリアに比べて機能面で優れている点はほとんどありません。むしろ不便になる場合も多いのがネックです。

そのため、他社からの乗り換えする必要性が低く、特典となる楽天ポイントも、今ではdポイントやPayPayポイントなどもあるので差別化は図れません。

また、楽天モバイルが海外進出を目指し、クラウド基地局を構築する戦略には問題があります。

楽天モバイルが新たに基地局を増やしていますが、既存のキャリアは次のステップとして、既にある基地局を共有することでコスト削減を図っています。

それは今後のモバイル通信におけるディスラプションに備えたものであり、衛星のアンテナ時代が到来した場合、地上のアンテナは不要となるため、基地局がゴミになってしまうかもしれません。

クラウド基地局を構築する戦略も、時代に乗り遅れている感が否めないし、楽天はなかなかの八方塞がりぶりだなぁ・・・

モバイル事業を手放さないと、虎の子の楽天銀行や楽天証券もすべて売却する羽目になり、ますます厳しい状況になりますね。

よくある質問

よくある質問
よくある質問

楽天銀行のIPOについて、気になる質問をまとめました。

そもそも新規株式公開(IPO)をするとどうなるの?

新規株式公開(IPO)を行うメリットとしては、企業が上場することにより、直接金融市場から広く資金調達をすることが可能になります

また、上場することで知名度が上がって、社会的な信用を高めることもできるでしょう。

しかし、今回の楽天銀行の新規株式公開(IPO)では、楽天グループということもあり、楽天モバイルの赤字の影響が大きく、公開価格が当初の計画よりも3割低くなっています。

楽天銀行自体は業績は悪くないので、楽天グループでなければ、出資者や資金も増えて経営にも余裕が出るんですけどね。

楽天モバイル事業のテコ入れがなかなか厳しく、撤退すべきと周囲からの声も高まっているので難しいですね。

銀行融資を断られて資金調達に困った際は、ビジネスローンがおすすめです。詳細は下記をご確認ください。

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新規株式公開(IPO)の特徴って何なの?

投資家から見たメリットは、

  • 上場後の初値が公募価格を上回る可能性が高い
  • 購入手数料がかからずに参加しやすい

などがあります。

また、証券口座と購入資金さえあれば、だれでも簡単に抽選に参加できるため、株式投資初心者でも参加しやすい点が特徴です。

そういえば、IPO投資で稼いでいるって人の話を聞いたことがあるなぁ・・・

IPO投資は、種銭を多く証券会社に預けていないと、そもそも優良なIPO銘柄の抽選権利すら得られないことが多いですね。

新規株式公開(IPO)までに何年かかるの?

新規株式公開(IPO)の準備期間は、基本的には3年ほどだと言われています。

内訳は、上場前のIPO監査として上場直前2期の会計監査と、経営管理体制が確立された後1年間の運用が必須となるので、合計して約3年ほどかかります。

自社の株式を市場で売買できるようするということは同時に、企業に求められる責任も大きくなるということです。

楽天モバイルを今後どうするかで、楽天銀行の今後も展望も変わってきそうなので注目ですね!

まとめ

まとめ
まとめ

ホリエモンの動画を軸にして、楽天銀行の新規株式公開(IPO)の公開価格決定について解説してきました。

公開価格は、同じ楽天グループである楽天モバイルの赤字に引っ張られて、当初の計画から3割ほど低くなり、親会社の楽天グループは、まさに土俵際に追いやられています。

楽天OBや周囲から楽天モバイルの撤退が囁かれていますが、その理由としては

  • 既存キャリアのユーザーを楽天モバイルに乗り換えさせる強力な武器がない
  • 機能面で他社との差別化が難しい
  • 注力している基地局の構想も時代の流れに乗り遅れている

などの要因からです。

三木谷社長が、楽天モバイルについて今後どのような舵取りをするかで、楽天銀行を含むほか楽天グループの命運もかかっていると言えるでしょう。

ホリエモンと同様に、今後の楽天グループの動向を見守っていきましょう。

市況に左右されやすい株価ですが、一喜一憂せずに冷静になって対局を見ながら、当初の投資方針をベースに判断しましょう!

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