【知らなきゃ損!】自社株の評価を下げて事業継承の税負担を減らす方法をプロが解説!

事業継承で税負担を減らす方法
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自社株の評価が高いと、事業継承の時に相続税や贈与税の負担が重くなるっていうけど・・・何かいい節税方法はないかな?

なるべく税金を多く払わずに、どうすれば上手く子供に事業継承をすることができるかのぅ・・・?

など、上記のような悩みを抱える事業主の方は多いのではないでしょうか。

自社株の評価は、事業継承において非常に重要なテーマで、事業継承時には、事業価値の評価や税金の問題など、さまざまな課題があります。

その中でも自社株の評価は、後継者への経営継承に向けた準備段階での重要な課題となるでしょう。

この記事では、オーナー企業が事業継承をする際に、自社株の評価方法として、折衷法や類似業種批准方式、純資産価格方式について解説します

FP1級や社労士の資格を持ち、企業の経営コンサルタントも行う金融のプロが、分かりやすく解説します!

また、オペレーティングリース投資を活用して自社株の評価を行う方法についても触れています。オペレーティングリース投資については、こちらの記事も参考にしてください。

目次

自社株の評価額が高いと税負担が重くなる

自社株の評価額が高いと税負担が重くなる
自社株の評価額が高いと税負担が重くなる

自社株の評価額が高い場合、相続税や贈与税、譲渡税の負担が重くなってしまいます。

特にオーナー社長は、自社株以外の個人財産が意外と少なく、会社の運転資金に自己資金を投入していることが多いため、自社株の評価額が高いと納税資金が確保するのが大変な場合があります

しかし、自社株の評価額が高い方がいいと思いがちな経営者も多いため、バトンタッチの局面で自社株を売却することも考えらるでしょう。

しかし、自社株は換金しにくい資産であり、売却すると会社の経営権が危うくなってしまうというデメリットもあります。

たしかに自社株の評価額は高い方がいいと思っている事業主は多いんじゃないかなぁ・・・俺もそう思っていたよ。

特定の第三者が分散している株式を集めたり、分散した株式が特定の第三者に偏ると、会社が乗っ取られる可能性があります。

自社株の評価額を下げる方法

自社株の評価額を下げる方法
自社株の評価額を下げる方法

自社株の評価額を下げることで、後継者の税負担を軽くして事業継承をしやすい環境を作ることができます。

以下に、自社株の評価額を下げる方法を紹介します。

それぞれ、ポイントを順に見ていきましょう!

類似業種批准方式

株式の評価にあたって、同じ業種の会社の株価情報を参考にする方法です。

具体的には、評価対象とする企業と同じ業種で、かつ同じ規模や市場シェア、売上高などの指標が似ている企業の株価情報を収集し、それらの情報を基に評価額を算出します。

この方法は、直近の決算書などの業績データに基づいて評価額を算出する「純資産価格方式」と比べると、現実の市場価値に近い評価額を算出できるでしょう。

ただし、評価対象企業と比較対象企業が異なる場合には、適切な評価ができないことがあります。

会社によっては、類似業種の企業価値を探すことが難しく、適切な比較ができないケースもあるのはデメリットですね。

純資産価格方式

企業の純資産(自己資本+利益剰余金)を全株式数で除した値に、プレミアム(割増率)をかけたものを1株あたりの評価額とする方法です。

ただしこの方法は、企業の実力や将来性を考慮していないため、業種や企業の特性によっては適切な評価方法とはいえない場合があります。

通常は、類似業種批准方式と組み合わせて使用されることが多いでしょう。

収益力やのれん代などが企業価値に反映されなかったり、社歴の短さや収益力の高さを正しく評価できないのはデメリットです。

折衷法

企業の株価評価において、類似業種批准方式と純資産価格方式を組み合わせて計算する方法です。

類似業種批准方式は、同じ業種の企業の株価を比較して、その平均値を利用する方法であり、純資産価格方式は、企業の純資産を株式数で割って求めた1株あたりの純資産額を利用する方法です。

折衷法は、両方の方法を組み合わせることで、株価をより正確に評価することができるでしょう。

具体的には、類似業種批准方式で求めた企業価値に、純資産価格方式で求めた企業の1株あたりの純資産額を加え、その合計を株式数で割って、1株あたりの株価を求めます。

この方法は、類似業種批准方式や純資産価格方式による株価評価のいずれか一方だけを使う場合に比べ、より正確な株価評価を得ることができる場合があるとされています。

自社株を類似業種比準方式や純資産価額方式で評価することは、会社の決算内容によって、株価が変わるということですね。

同族株主などが取得する場合、ほぼ上記方式で評価されるので、会社の決算状況を見ながら自社株の贈与を検討しないとですね。

オペレーティングリース投資と株価評価の回避

オペレーティングリースと株価評価の回避
オペレーティングリース投資と株価評価の回避

株価を下げる方法について

株価を下げる方法は、オペレーティングリース投資という賃貸借取引を利用する方法があります。

この方法では、初年度の減価償却費が高額になるため、利益を圧縮し、自社株の評価を避けることができます。

また、事業継承税制による無税で継承する方法もありますが、要件が複雑で条件も付き、事前に特例計画を出す必要があり簡単ではありません。

さらに、要件を満たさなくなると、納税の猶予が打ち切りになり、利息もついて納税しなければならなくなるため、オペレーティングリース投資を利用する方がシンプルな方法と言えるでしょう。

事業継承税制による無税での継承より、オペレーティングリース投資のほうが手続きも難しくなく、分かりやすいかも・・・

オペレーティングリース投資とは

オペレーティングリース投資は、航空機や船舶などのリース資産を貸し出し、リース料を得る賃貸借取引のことです。

出資者は、匿名組合を通じて賃貸人に出資し、出資額に応じて出資者に分配されます。

初年度の減価償却費が高額になるため、利益を圧縮して自社株の評価を下げることが可能でしょう。

初年度に出資額の70%~80%が損金算入されるので、利益を圧縮して自社株の評価を下げることができます。

特別損失のメリット

オペレーティングリース投資による減価償却費は、特別損失の扱いとなります。

特別損失とは、臨時損失のことで、例外的に発生した損失のことを意味します。このため、大きな損失計上もされていたとしても、金融機関がその会社の営業状態が悪いと判断することはありません

これにより、融資を受ける上で決算書の見栄えに傷をつけることなく、現金の調達ができます。

金額的に大きな損失を出しても、例外的として信用情報に悪影響がないのは、大きなメリットですね。

オペレーティングリース投資による事業継承の対策

オペレーティングリース投資による事業継承の対策
オペレーティングリース投資による事業継承の対策

オーナー企業が事業継承をする場合、自社株の評価対策が重要になってきます。

そのために、オペレーティングリース投資を行うことが有効な手段として考えられます。

こちらでは、オペレーティングリース投資による事業継承の対策について、詳しく見ていきましょう!

オペレーティングリース投資とは

オペレーティングリース投資とは、リース契約を結び、資産を賃貸することで、利益を得る投資方法です。

リース期間が終了すると、出資額の100%前後あるいはそれ以上の額が分配金として戻ってきて、これにより、収益を得ることができる仕組みです。

利益を出資者で分配するということは、当然だけど損失が出た場合も投資額に応じて出資者の中で分配されるんだよなぁ・・・

オペレーティングリース投資による事業継承の対策

オペレーティングリース投資を用いることで、オーナー企業が事業継承をする際の株価対策が可能になります。具体的には、以下の手順で行います。

  1. オペレーティングリース投資を行い、初年度に大きな損金を作る
  2. 自社株の評価が下がるタイミングで、後継者に株を移転する

これらの手順により、自社株の評価を下げることで、移転コストを下げることができるでしょう。

オペレーティングリース投資に出資する場合、最低どれぐらいからになるんでしょうかね・・・?

最低1口1,000万円~で、大半は1口3,000万~5,000万円くらいです。実は条件はなくて、数億円単位のものもありますね。

社長の退職金としての利用

オペレーティングリース投資を行い、リース期間が終了すると分配金が支払われます。

この分配金を利用して、社長の退職金を支給することができるため、オペレーティングリース投資は、社長の退職金の出口戦略としても有効な手段です

なるほど、オペレーティングリース投資は利益の基本繰り延べなので、対応策を講じないと重い法人税がかかるんですね・・・。

出口戦略として有効なのが、事業継承にともなう退職金との相殺になり、株の移転にかかる税金のコストを抑えられますね。

注意点

オペレーティングリース投資を行う上で、以下の注意点があるのでチェックしましょう!

  • リース期間が短くて5年とかで長いもので10年11年12年とかの商品がある
  • 為替リスクも一緒について回り、ドルベースでの投資案件が基本である
  • オペレーティングリース投資は人気商品であり、すぐに投資案件がなくなることがある

また、オペレーティングリース投資については、コチラの記事もご覧ください。

長期の投資機関の商品の場合は、その間に解約ができないので、かなり長期的なスパンで考える必要がありますね・・・。

またドルベースでの投資案件なので、為替リスクによって元本割れする可能性があることも頭に入れておく必要がありますね。

よくある質問

よくある質問
よくある質問

事業継承の税負担を減らす方法について、気になる質問をいくつかまとめました。

事業継承では、おもに何が問題となるの?

後継者を決めたり事業継承をすることによって、相続のトラブルが生じるリスクがあるようだと、現経営者は勇退を決心できません。

例えば、親族に複数の候補者がいる場合や、社内や内部から後継者を選ぶ場合には、親族との間で問題が起こる可能性があります。

自らが退く際はもろもろを想定して事前に準備をしておかないと、残された人たちに火種を残すことになりかねませんね。

負の遺産を残さないためにも、売上の急激な減少で従業員の給与が払えず困っているなど、資金調達で困っている際は下記をご覧ください。

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事業継承対策には、他に何があるの?

基本的に中小企業の事業継承対策では、自社株対策が重要です。

評価額を下げるその他の方法としては、

  • 従業員持株会や中小企業投資育成会社を活用する
  • 役員退職金の支給

などがあります。

役員退職金の支給については、こちらの記事でも解説しているので参考にしてくださいね。

【社長の資産防衛チャンネル】絶対やって!役員退職金の積立方法を金融のプロが解説!

事業継承の際の注意点は何かある?

経営者としての資質や人柄、能力をしっかりと見極めて判断することが大切です。

ほかにも、

  • 資金面での後継者の負担が大きい
  • 社内で権力争いが起こる可能性がある
  • 株式譲渡の際に親族から反対される可能性がある

などのケースも想定できるので、事前準備が重要になってくるでしょう。

「立つ鳥跡を濁さず」の言葉のように、なるべく準備できることは行った上で、あと腐れがないような対応を心掛けたいですね。

まとめ

まとめ
まとめ

自社株の評価は、事業継承において非常に重要なテーマであり、オーナー企業が事業継承をする際には、自社株の評価方法を慎重に選定する必要があります。

こちらの記事では、折衷法や類似業種批准方式、純資産価格方式といった自社株の評価方法について解説してきました。

また、オペレーティングリース投資を活用することで、自社株の評価を行う方法にも触れました。

事業継承に向けて、自社株の評価について理解を深めることが大切でしょう

オペレーティングリース投資は、退職金を受け取る場合の節税対策にもなるので、こちらの記事も合わせてご確認ください。

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