融資の審査を受けるには、どんな書類を準備すればいい・・・どうしよう?
融資の審査に通るには、どう事業計画書を書けばいいのか・・・困った
など頭を悩ませている方は多いのではないでしょうか?
資金調達の際には必ず書類が必要になりますので、この記事では、資金繰りの際の必要書類だけに特化して説明していきます。
一般的な必要書類のリスト、書類の作成方法、整理とチェック、書類の提出、そして成功へと導くポイントまで、経営者のみなさまがスムーズに資金調達を行えるようサポートします。
この記事を参考に、貴社のビジネスをさらなる高みへと導くための資金調達に挑戦しましょう!
FP1級と社労士の資格を持ち経営コンサルタントにも携わる私が、ポイント毎にわかりやすく解説します!
資金繰りで悩める事業者の方にはファクタリングやビジネスローンがおすすめです。詳細はこちらの記事をご確認ください。
必要書類のリストとその取得方法
これらの必要書類は、企業向け資金調達の際に金融機関が求めるものですが、金融機関や資金調達の種類、企業の業種や規模によっては、それぞれ異なる書類が要求されることもあります。
事前に金融機関に確認し、必要な書類を準備しておくことが重要です。
登記簿謄本は、企業の基本情報(設立日、資本金、役員名など)が記載された公的な書類です。金融機関は、これをもとに企業の信用状況を確認します。
登記簿謄本は、法務局で取得できるので、最寄りの法務局に出向いて申請するか、インターネットを使ってオンラインで申請しましょう。
取りに行く時間ももったいないですし取得手数料もネットからの方が安いのでおすすめです!
代表者の身分証明書は、企業の代表者が本人であることを証明するために必要です。
運転免許証やパスポートなど、顔写真付きの公的な身分証が一般的です。
意外と知られていませんが、免許証などの紛失回数が多いと信用情報を損ねますので気をつけましょうね。
代表者の身分証明書は、運転免許証やパスポートなど、顔写真付きの公的な身分証をコピーして準備します。コピーの際には、情報が鮮明に見えるようにしてください。
事業計画書は、企業の事業内容、目的、戦略などをまとめた書類で、収支予測書は今後の売上や利益、支出などの見通しを示す書類です。
金融機関は、これらの書類をもとに企業の将来性や返済能力を判断します。
ほかの必要書類は取り寄せるだけですが、事業計画書や収支予測書は実際に作らなければいけません。
簡単ではありませんが、特に経営状態があまり良くない場合はこの将来の計画をしっかり立てることがとても大事です。
ほかの書類と違って唯一思い通りに作れるものです。
面倒臭がらず説得力のある書類を作りましょう!
事業計画書・収支予測書
事業計画書や収支予測書の作成には、企業のビジョンや戦略、市場分析などを明確にし、具体的な数値や目標を設定することが重要です。
作成にあたっては以下のポイントに注意しましょう。
- 明確な目標設定:
短期・中期・長期の目標を設定し、それぞれの目標に対する具体的なアクションプランを記載します。 - 市場分析:
業界動向や競合企業の分析を行い、市場ニーズや自社の強み・弱みを明確にします。 - 収益予測:
売上や利益、支出の予測を具体的な数値で示し、その根拠を明記します。 - わかりやすい表現:
金融機関が内容を理解しやすいように専門用語は適切に説明し、シンプルで明確な文章を心がけます。
決算書は、企業の財務状況や業績を示す書類です。財務諸表には、
- 損益計算書(企業の収益と費用)
- 貸借対照表(企業の資産と負債)
- キャッシュフロー計算書(現金の流れ)
などが含まれ、これらの書類は金融機関が企業の経営状況を把握するために必要で、決算書・財務諸表は、会計士や税理士と協力して作成することが一般的です。
私の経験上、ご自身でやらないほうがいいと思います。専門家にまかせるようにしましょう!
税務関連書類には、法人税の納税証明書や消費税の申告書などが含まれ、これらの書類は企業が税務上の義務を遵守していることを示すために必要です。
税務関連書類は、税務署や市区町村役場で取得可能で、申告書類は税理士と協力して作成し、納税証明書は、納税が完了した後に税務署から発行されます。
税務関連こそ煩雑な作業なので、税理士にすべておまかせするようにしましょう!
金融機関や資金調達の条件によっては、
- 役員名簿(企業の役員一覧)
- 営業許可証・免許証(事業運営に必要な許可や免許)
- 固定資産台帳(企業が所有する土地や建物などの資産の一覧)
などの書類が求められることがあり、これらの書類は、企業の信用状況や事業内容の詳細を確認するために提出が必要になる場合があります。
役員名簿は企業自らが作成できるので、定款に記載されている役員の一覧を整理し、役職と氏名を明記しましょう。
営業許可証・免許証は、関係する官庁や行政機関から取得します。
取得方法や必要書類は、それぞれの官庁や行政機関によって異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
売掛金の遅延や想定外の事象によって急な資金調達が必要な場合は、ファクタリングやビジネスローンも選択肢に入れることをおすすめします。詳細はこちらをご一読ください。
必要書類の作成方法のポイント
必要書類の作成方法のポイントについて、まとめました。
- 詳細な作業は専門家にお願いする
- プロにまかせましょう!
- パートナー選びは重要
- 分かりやすい書類を作るポイント
- 構成の明確さ
- シンプルな言葉
- 数値の活用
- 書類の見た目
ポイント毎に詳細を見て確認していきましょう!
詳細な作業は専門家にお願いする
書類作成を行う際に、陥りがちなパターンがいくつかあります。
プロにまかせましょう!
基本的には必要書類は取り寄せるだけですが、よくあるパターンとしては、通常、会計士や税理士さんにお任せする仕事を自分でやる経営者さんがいることです。
もちろん自分で出来ることは悪いことではありませんが、あなたの仕事はあなたの会社の経営です。
何もかも自分でやろうとせず、餅は餅屋。プロにまかせましょう。
パートナー選びは重要
もし信用ができない「先生」でしたら、一刻も早くその士業のパートナーを変えましょう。
経営をするには「士業」選びは大事です。時間がかかるかもしれませんが、信頼の置けるパートナーが見つかるまでは見つかるまで妥協せず探しましょう。
自分でやってしまう、は小さな会社だとよくあるパターンですね。結局まかせたほうが上手くいくのに・・・
コストを抑えたい気持ちは分かりますが、ご自身の貴重な時間を使って作業いる自覚を持った方がいいですね・・・
分かりやすい書類を作るポイント
必要書類の中で唯一、自分で作る書類は「事業計画書・収支予測書 」です。下記では、わかりやすい書類を作るポイントについて説明します。
- 構成の明確さ:
書類の構成を明確にし、情報を整理してわかりやすく伝えることが大切です。見出しや箇条書きを活用し、情報を整理しましょう。 - シンプルな言葉:
専門用語や難しい言葉は避け、シンプルで分かりやすい言葉を使って書類を作成します。金融機関の担当者が内容を理解しやすくすることが重要です。 - 数値の活用:
書類の中で数値を活用し、具体的な証拠や根拠を示すことで、信頼性を高めることができます。
ただし、必要以上に多くの数値を記載すると逆にわかりにくくなるため、適切なバランスを保ちましょう。 - 書類の見た目:
書類の見た目も重要です。フォントやフォントサイズを統一し、余白を適切に設定して、読みやすいレイアウトにすることが大切です。
また、必要に応じて図表やグラフを使って情報を視覚的に伝えることも効果的です。
以上のポイントを踏まえて、企業向け資金調達の際に必要とされる書類を作成しましょう。
共通して言えるのは、シンプルでわかりやすいことですね。
次から、作成書類を整理して内容をチェックしていきましょう!
書類の整理とチェック
必要な書類の整理やチェックをしていく上でのポイントを、それぞれまとめました。
項目をそれぞれ見ていきましょう!
書類の整理
資金調達に必要な書類をひとつずつ整理し、すべて揃ったことを確認しましょう。書類の整理にあたっては、以下のポイントが重要です。
- ファイルやフォルダで整理:
ファイルやフォルダを使って、書類をカテゴリごとに整理します。これにより、提出時に必要な書類がすぐに見つけられるようになります。 - 書類のバックアップ:
紙の書類だけでなく、デジタル化してバックアップを作成することもおすすめです。万が一の事態に備えて、データを安全に保管しましょう。
書類の数が多いので、ちゃんと管理をしないとどこに何があるのかわからなくなるので注意ですね!
分かりやすく書類を整理するポイント
以下のポイントに注意して、分かりやすい書類を作成しましょう。
- 一貫性のあるフォーマット:
書類全体で一貫性のあるフォーマットを使用し、見た目を統一します。これにより、金融機関の担当者が書類を読みやすくなります。 - 明確な構成:
書類の構成を明確にし、情報が整理されていることを示します。箇条書きや段落の分け方を工夫し、情報が一目でわかるようにしましょう。
シンプルに言いたいことがわかりやすい!これが最適ですね。
書類のチェック
書類が整ったら、以下のポイントを確認しましょう。
- 記載内容の正確性:
書類に記載されている情報が正確で最新のものであることを確認します。誤った情報が記載されていると、金融機関からの信用を失う恐れがあります。 - 不備や欠落の確認:
必要な書類がすべて揃っているか、また書類に不備や欠落がないか確認しましょう。必要に応じて、第三者の目線でチェックしてもらうことも効果的です。 - 締切日の確認:
書類提出の締切日を確認し、期限内に提出できるように準備します。
書類提出前のチェックリスト
- 提出方法の確認:
資金調達を申請する金融機関によって、書類の提出方法が異なる場合があります。オンライン提出や郵送、直接持ち込みなど、適切な提出方法を確認しましょう。 - 提出期限の確認:
書類提出の期限を念入りに確認し、遅れないようにスケジュールを立てます。提出期限を守ることで、金融機関からの信頼を得ることができます。 - 提出書類の最終チェック:
提出前に、もう一度すべての書類に不備や誤りがないかチェックしましょう。また、必要に応じて専門家や第三者の意見を求めることも有効です。 - 書類のコピーと保存:
提出書類のコピーを作成し、自社内で保管しておきます。これにより、後から確認が必要になった場合や、追加情報の提供が求められた際に対応しやすくなります。 - 提出後のフォローアップ:
書類が無事に金融機関に届いたことを確認し、提出後の手続きや連絡事項について確認しましょう。適切なフォローアップを行うことで、資金調達の進捗をスムーズに進められます。 - 提出のポイント:
以下のポイントを押さえて、書類の提出を行いましょう。 - 分かりやすい書類:
記載内容が明確で一貫性のあるフォーマットを使用し、金融機関の担当者が理解しやすい書類を提出します。 - 綺麗な印象:
書類は綺麗できちんとした状態で提出しましょう。汚れやシワがあると、金融機関からの印象が悪くなる可能性があります。
以上の手順を踏まえて、企業向け資金調達の際に必要な書類の提出を行いましょう。
書類提出前にこのチェックリストを確認すれば、ミスが少なくなるのでぜひ、ご活用ください!
ファクタリングの場合は、融資ではなく売掛債権(売掛金)の譲渡になるので、会計上負債にならないところも融資の審査を受けるうえでのメリットです。
【2023年比較ランキング】ファクタリングおすすめ優良会社8選を金融のプロが紹介
資金調達成功のためのポイント
ここでは、資金調達成功のポイントを再確認しておきましょう。
- 事業計画の明確化:
金融機関は、企業が資金を返済できる見込みがあるかどうかを評価します。そのため、事業計画を明確にし、収益性や成長性を具体的に示すことが重要です。 - 資金使途の具体化:
資金調達の目的や資金使途を明確に説明しましょう。具体的な計画があることで、金融機関も企業のビジョンに共感しやすくなります。 - 信用力の向上:
企業の信用力を向上させることで、資金調達がスムーズに進む可能性が高まります。過去の実績や資産をアピールし、信用力をアップさせましょう。 - コミュニケーション能力:
金融機関との円滑なコミュニケーションが、資金調達成功のカギを握ります。定期的に連絡を取り、進捗状況や企業の状況を報告しましょう。 - 適切な資金調達方法の選択:
企業のニーズや状況に応じて、最適な資金調達方法を選択します。複数の金融機関や資金調達方法を比較検討し、条件の良い選択肢を見つけましょう。 - 書類の正確さと分かりやすさ:
書類が正確で分かりやすいことは、資金調達成功に大きく寄与します。必要な書類を揃え、分かりやすく整理し、金融機関に提出しましょう。
以上のポイントを押さえ、企業向け資金調達の成功に向けて努力しましょう。
資金調達の準備や手続きがスムーズに進むよう、適切な計画と対策を行いましょう。これにより、企業は資金調達を成功させ、事業拡大や経営改善に役立てることができます。
各社の返済計画に合った資金調達方法を選択することが、無理のない資金調達のポイントですね。
ファクタリングとビジネスローンのどちらがいいのかは、自社の返済計画や経営状況によって判断してくださいね!
企業向け資金調達の種類
企業向けの資金調達にはさまざまな種類があります。以下に、主要な資金調達方法をいくつか紹介します。
- 銀行融資:
銀行融資は、企業が資金を借り入れる最も一般的な方法で、銀行からの融資には事業資金融資や設備投資融資など、用途に応じた複数の種類があります。
銀行は企業の信用を評価し、その結果に基づいて融資の可否や金利を決定します。 - 事業者向けクレジットカード:
事業者向けクレジットカードは、企業の資金調達に利用できるカードです。一定の信用枠が設定されており、枠内であれば資金を借り入れることができます。
カード利用によりポイントが貯まることもあり、経費節約にもつながります。 - リース・リースバック:
リース・リースバックは、企業が所有する資産をリース会社に売却し、その後リースで資産を利用する資金調達方法です。
資産を売却することで一時的な資金を得られ、リース契約により資産を継続的に利用できます。
個人向けのリースバックなら、よくCMでやっているけど・・・
あまり聞かないですが、税金対策にもなりますし自分の会社に合いそうだったら検討してみてもいいかもしれませんよ。
- 売掛金ファクタリング:
売掛金ファクタリングは、企業が保有する売掛金をファクタリング会社に売却し、資金を調達する方法です。
売掛金の回収期間を待たずに、すぐに現金化できるため、企業の資金繰りを改善することができます。
- 民間のビジネスローン:
民間のビジネスローンは、銀行以外の民間金融機関から借り入れる資金調達方法です。
民間金融機関には信用金庫や信用組合、ノンバンクなどがあります。銀行融資が難しい場合や、より柔軟な条件で資金を調達したい場合に利用されます。
- 政府・地方自治体の支援制度:
政府や地方自治体が提供する支援制度も、資金調達のひとつの方法です。
低金利や無担保での融資、助成金や補助金などが利用でき、新規事業の立ち上げや事業拡大に役立てることができます。
これらの資金調達方法は、企業のニーズや事業規模、資金繰りの状況に応じて選択されるべきです。
また、複数の資金調達方法を組み合わせることで、より効果的な資金調達が可能になる場合もあり、企業は自社の状況を把握して適切な資金調達方法を選択することが重要です。
資金調達の種類については、こちらの記事もあわせてチェックいただくとわかりやすいです!
最後の手段?|銀行に融資を断られて困ったときの資金調達方法を解説!
よくある質問
融資の審査のために必要書類を作成するときに、よくある質問をまとめました。
- 決算書で赤字が続いていると審査は通らないの?
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赤字状態が続いて収益性が低いと判断された場合、当然ながら審査を通過するのは厳しくなるでしょう。
ただし、一時的な赤字であり将来的に成長が見込めると判断された場合は、融資を受けられる可能性もあります。
銀行融資の審査の場合は厳しいかもしれませんが、ほか金融機関ですと将来性の成長見込みによって審査が通ることもあります。
- 事業計画書を書く上でのポイントは、記事以外の内容でほかにある?
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客観的なデータや数字を用いて具体的に説明することも必要ですが、何より自社のアピールポイントを熱量を持って示すことも重要です。
収益やコストを面での訴求をしっかりしながらも、最終的なところはこうしたい!という熱意もしっかり伝えきるバランス感覚を持って作成することがおすすめです。
客観的なデータによる裏付けと、熱意という感情に訴えるところをバランスよくやるのが大事なんですね!
専門的なデータによる裏付けは、専門家に入ってもらって分業しながら進めたいですね。
- 公的書類を効率よく準備する方法って何かない?
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納税証明書については、国税電子申告・納税システム(イータックス)でインターネットで申請することもできるので、窓口での待ち時間を短縮することができます。
また、商業登記簿謄本も、「登記・供託オンライン申請システム」から、インターネット申請が可能なので、法務局の窓口に行く手間が省けます。
ちなみにファクタリングやビジネスローンは、来店不要で審査手続きができるので、店舗へ行く時間を省けるのはメリットです。
企業の資金調達を加速!必要書類のプロセスを網羅した究極のガイドブックのまとめ
企業向け資金調達の手引きでは、資金調達の種類や一般的な必要書類のリスト、書類の作成方法、整理とチェック、書類の提出、そして資金調達成功のためのポイントについて解説しました。
経営者のみなさまが資金繰りに悩まず、ビジネスをさらに発展させるために、適切な資金調達方法を選択し、正確で分かりやすい書類を用意することが重要です。
さらに、金融機関とのコミュニケーションや事前準備も大切な要素です。
この記事を参考に、効果的な資金調達ができるように計画と準備を進めていきましょう。
ファクタリングは借入とは異なるので、会計上も売掛金のまま、金融機関の信用情報に悪影響を及ぼさないのがメリットです。
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